文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)の魅力を考える
私のまわりで、文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)の評判がとても良いので、試してみましたが、とても魅力的だと思います。
一度試してみると、その魅力にとりつかれるかもしれませんね?
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
京極 夏彦

実際の販売価格: ¥ 840
なので、費用対効果からみて納得といった感じですね。
人気ランキング: 3752位
なので、結構評価されていると思います。
おすすめ度: 
といったところでしょうか?
発売日: 1998-09
発売元: 講談社
の自慢の商品といえますね。
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
なので、手に入る時期も悪くないと思います。
文系ミステリという言葉を生んだ本!
初めて読んだときの興奮は今も忘れられません。
これでもか、と襲ってくる怒涛の言葉の渦に巻き込まれて
頭がぐるぐるになりました。
言葉が大好きな人、はったりが大好きな人に
ぜひ読んで欲しい本。
この世界観をうまく伝えられない自分が悔しい。
それほど濃い世界が待ち受けています。
構えて一気読み
正統派ミステリーだと思って読んでいると、トリックの謎解きが終わった瞬間本を放り投げたくなるでしょう。超能力やら超常現象が出てくるのは全く気になりませんが、それ以前の問題で紛うことなきアンフェアです。
が、ざくざく出てくる癖のありすぎる登場人物達、これでもかと詰め込まれた衒学的記述の生み出す異様な迫力は一読の価値あり。
時間と気持ちに余裕がある時に一気読みをお勧めです(余裕がないと本を壁に投げつける羽目になり、一気読みしないと前の記述を忘れる)。
京極夏彦の原点 エッセンスは全てここに
京極夏彦のデビュー作です。
京極夏彦の全てはここから始まります。デビュー作らしからぬ完成度の高さと登場人物の強烈な個性で衝撃的なこの作品が、後々の京極堂シリーズの最初の一冊となります。
主人公は、中禅寺明彦、古本屋の主人にして神主、時に憑き物落としを生業とする人物で常に不機嫌そうな顔をしています。そして、彼の同級生の関口巽。彼は一応小説家ということになっていますが、まだまだ駆け出しだし遅筆なので普段は三文文士のような事もしています。そして、不可思議な能力をもった元華族、榎木津礼二郎。そして、警官の木場修太郎。後々の主役級のキャラクターがこの巻で既に揃っています。
時代背景は第二次世界大戦からしばらくの東京。
この物語は、関口巽がとある奇妙な疑問を中禅寺に尋ねるところから始まります。曰く、「二十ヶ月もの間、子供を身籠り続けることは出来ると思うか?」と。産婦人科医としても有名な久遠寺医院という病院の双子の娘のうちの片方が、もう二十ヶ月以上も子供を身籠っているという風聞を彼は聞きつけていたのだ。しかし、よもやその噂の真相を突き止める事が自分の過去と向き合うことになろうとは関口巽にも予想もしていなかったことでした。。。。
ミステリものの新しい波を起こしたこの第一作については、そのトリックが果たして「アリ」なのか「ナシ」なのかと論争されていますが、その部分に瑕疵があったとしてもこれだけの魅力的なキャラクターが造詣されたこと、またそのシリーズがその後のミステリ小説の世界の一つの流れとして大きな影響力を与えたことを考えれば、ミステリ好きの人には是非読んでみて欲しい一冊です。シリーズの後半になっていくにつれ、旧作品のキャラクター関係も入り組み、著者の衒学趣味も極まり、どんどんに話が長くなり辞書より分厚い本というのがこの京極堂シリーズの定番になっていきますが、その根本と楽しみ方はそれらの蘊蓄とキャラクターの異常なまでの個性の強さと、著者の言葉と文章に酔うことであり、そういう意味ではシリーズの全てのエッセンスが詰まったこの本こそは後のシリーズを読み続けられるかの試金石としてふさわしい一冊です。
昨年、堤真一や阿部寛、宮迫などで映画化されましたが、今年は次巻「魍魎の匣」も近々公開予定だとか。今更手にとるのは、、と言っている人にこそ読んでほしいです。